叶わぬ思いがたどり着いた答え~ユーミン『DESTINY』

叶わぬ思いがたどり着いた答え~ユーミン『DESTINY』

昔の恋に、ほんの少しだけ未練を持っていたりしませんか。
「もしばったり会ったら、きれいにしておきたい」なんて思って準備していても、そういう日に限って油断していたり。
その瞬間は切ないけれど、どこかで「やっぱり私ってこうだな」と思える――そんな経験があるかもしれません。

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DESTINY

松任谷由実『DESTINY』

  • 収録アルバム:『悲しいほどお天気』(1979年)
  • 作詞・作曲:松任谷由実

『DESTINY』は、ユーミンの代表的なバラードのひとつ。
冷たくされながらも忘れられない恋、そして偶然の再会の切なさを描いた名曲です。
ユーミンらしい日常の描写に「運命の皮肉」が交差する、胸に残る一曲。

注目フレーズ

冷たくされて いつかは
みかえすつもりだった
それからどこへ行くにも
着かえつでたのに

どうしてなの 今日にかぎって
安いサンダルをはいてた
(今日わかったつまらないこと)
むすばれぬ 悲しいDestiny

――『DESTINY』 <引用>
収録アルバム:『悲しいほどお天気』(1979年)
作詞・作曲:松任谷由実

言葉の処方箋

この最後のフレーズ「どうしてなの 今日にかぎって 安いサンダルはいてた」は、あまりにも有名。

このフレーズには、切なさと同時にユーミンらしい皮肉なユーモアが潜んでいます。
ずっと「もし会ったら」と心の準備をしていたのに、そういう日に限って安いサンダル。
結局は結ばれない二人だからこそ、まるで運命がいたずらを仕掛けたかのようです。

でも、そこで気づくのです。
過去にとらわれていた自分が、少しおかしくて、少し愛おしい。
「やっぱり私ってこうなのよね」と笑えた瞬間から、潔く前を向く力が生まれてきます。

次の一歩のために

過去の恋を思い出しても、それはもう「むすばれぬDestiny」。
その切なさを自分らしく笑い飛ばせたなら、新しい日々の扉が開きます。
偶然の再会も、運命のいたずらも、前に進むきっかけに変えていきましょう。

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